雨ハキライ大キライ♪
雨ハキライ大キライ
No.27
胸を反らして深呼吸をする。
きっとどこかにいる雨の妖精を うすぼんやりと思い浮かべた。
時間に遅れて来たことで、私には点数も評価も与えられないだろう。
けれど、代わりに審査員と観客という肩書きを持つ人のいない
自由を手に入れた。
今まで萌子とひたむきに練習してきた私だけのショパンを弾こう。
ショパンの音しるべにどこまでも ついて行こう。
夢のようだけれど夢じゃない。
現実に今もこの宙を生きているショパンの魂に触れられる瞬間を
指先でたどることができるのだ。
弾き始めた。
私の今までの姑息な目的も目標も欲もどこかに消え
甘くてアタタカクテ 七色の虹に包まれるような心地よさだった。
2つのショパンを弾き終わり、ゆっくりと両手を膝に置いた。
短い空白のあとに 誰かが拍手をした。
それはあたかも希望に満ちた少年が小石を川面に投げたように、
水面の波紋のように、徐々に大きく広がり私の内耳を震わせた。
その拍手のさざ波はすぐに体中に伝わり、
見ることの出来ない私の心に届いた。
見えないガラス細工で出来たヒトの心の器には
喜びだけが溢れかえり
涙となって私の指の上に落ちた。
つづく
by しゃぼん
最後までお読み下さりありがとうございました
またお会いしましょう*
次回からは最終章です(やっと^^;)
明日も晴れるといいね
I love you
ぶは
↑(ブーがヨーグルトを慌てて食べてる音)
*
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